コロナウィルスの影響により、売上が減少した中小法人事業者・個人事業主を対象とした家賃の補助制度である、家賃支援給付金についての情報が、経済産業省より出ています。(7月7日)

申請そのものは、2020年7月14日よりスタートすることになっています。

家賃支援給付金の助成申請が始まります

家賃支援給付金の申請は、2020年7月14日より2021年1月15日までとなっています。

14日よりオープンする家賃支援給付金の特設サイトから、添付に必要な資料と数字を用意したうえで、ホームページ上で必要事項を入力して、申請をすることになっています。

必要資料等は異なりますが、すでに始まっている助成制度である、持続化給付金と同じような申請ペースとなるようですね。

 

家賃支援給付金の概要

対象となるのは?

対象となるのは、おもに中小法人事業者と個人事業主(フリーランス)となっています。

・法人は、資本金10億円以下の会社や対象の組織(一定の場合は従業員2000人以下要件もあり)

・個人は対象となれば、とくに規模は問わない

※それぞれ、業種によって一部対象外としているものがあります。

いずれも、基本は2019年以前から事業を行っているものが対象で、2019年に開業・創業した新規開業特例と創業特例というものもあります。2020年以後の開業・創業は、7月7日時点では対象としていませんが、今後対象となる可能性があるとのことです。

 

適用となるかの判断は?

助成適用の基本的な判断は、

・2020年の5月~12月までのいずれかの月売上と前年同月売上を比較して、50%以上の減少

(たとえば、2020年6月と2019年6月の売上を比べて、50%以上減少していれば対象)

or

・2020年の5月~12月までのいずれかの連続した3カ月間と、前年同月3カ月間の売上を比べて、30%以上の減少

(たとえば、2020年5月~7月の3カ月売上合計と2019年5月~7月の3カ月売上合計を比べて、30%以上減少していれば、対象)

また、2019年に開業・創業した場合の特例では、2019年のひと月か連続3カ月の平均売上と2020年の売上減少月とを比べて、50% or 30%以上減少を把握するなどの措置になります。

この特例、法人は2019年5月~12月までの間に設立した一部の法人が対象、個人は特に開業月の指定はないようです。

この新規開業・創業の特例のほか、法人成り特例などが用意されています。それぞれ、適用に合う活用をしましょう。

 

給付金はいくらか?

給付額は、基本的には、申請日の直前1カ月間のうちに支払った家賃額をベースに、法人・個人で以下のようになります。

・法人

月額75万円以下まで 賃料などの額 × 2 / 3

月額75万円超の部分 賃料などの額 × 1 / 3

上記の合計で、月額100万円を限度として、その6か月分を一度に支給(最大600万円)

・個人

月額37.5万円以下まで 賃料などの額 × 2 / 3

月額37.5万円超の部分 賃料などの額 × 1 / 3

上記の合計で、月額50万円を限度として、その6か月分を一度に支給(最大300万円)

※賃料の額などとしてあるのは、家賃のほか、家賃の契約書に書かれている共益費や管理費なども対象となるからです。基本的には、いずれも賃貸借契約によるものを対象としています。ただ、賃貸借契約以外でも、同様の取り扱いとなるケースもあるので、それぞれ活用しましょう。

 

法人・個人で添付資料が各種必要になる

法人・個人ともに、それぞれの適用ケースごとに、添付資料が必要になります。

事業に使っている土地や部屋などの賃料についての賃貸借契約書や税務申告の資料、売上を証明する資料や本人確認資料と、多岐にわたります。ケースバイケースです。それぞれ確認をしてみましょう。

 

すべての賃料が対象になるのではないことに注意

今回の家賃支援給付金は、ケースによっては金額が大きくなることもあり、賃料ならすべて良しということにはなっていないことに注意です。

大きく、以下のものは給付対象外としています。

・転貸を目的に借りている物件の賃料(自社や自分で借りたものを、他社に貸しているケース)

・貸主と借主が実質的に同じ者であるケース(個人が自分が経営する法人に払うものや、自分が経営する法人が自分個人に払うものなど)

・貸主と借主が親族であるケース(配偶者or親や子など一親等内親族に払うものや、それらの者が経営する法人に払うものなど)

となっており、おもに他人に払うもので、猶予や減免の余地可能性が低いもののみを対象としようとしていると見えます。

特に多くあるのが、社長が個人で持っている土地や建物を会社に貸しているケースです。このケースは対象とならないことに注意したいです。

 

その他

そのほか、現段階(7月7日)時点では出ていませんが、2020年開業・創業特例は、今後出てくる見込みです。

また、申請後に給付支援給付金の給付通知が郵送されることになっていますが、申請者本人のみならず、貸主である大家(あるいは管理会社)にも借主に給付をしますという通知を送ることになっています。

これは、意外と盲点かもしれません。

個人で居住物件として借りている部屋を事業で使っている場合の賃料について申請する場合などあると思います。この際に、この制度を理解している大家さんあてに居住者が給付を受けたという通知がいくと、契約違反を問われることもあるかもしれません。

寛容に見てくれる場合もありますが、意地悪なケースは注意ですね。念頭におきましょう。

ここまで、ざっくりと現段階で分かる基本的なことについて書いてきました。実際の給付申請時には、ご自身で必要な数値と添付書類を確認したうえで、しっかり申請しましょう。

※家賃支援給付金の申請時に必要な数字のご相談や添付資料の確認などで相談をしたいという方は、単発のスポット税務相談からお願い致します。

 

制度の概要、申請方法などの経済産業省のPDFそれぞれ、以下に上げておきます。

・家賃支援給付に関するお知らせ(全体の概要)

・申請要領(中小法人等向け)原則(基本編)

・申請要領(中小法人等向け)別冊 (特例などについての記載)

・申請要領(個人事業者等向け)原則(基本編)

・申請要領(個人事業者等向け)別冊